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2007/05/17

赤ちゃんポスト

熊本市の慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」(通称:赤ちゃんポスト)に3歳ぐらいの子供が置かれていたことが報道されている

子供を置いていった父親は

赤ちゃんポストの存在をどこで知ったのだろう?

たぶん、テレビ等の報道で知ったのではなかろうか

今回の件をテレビを中心とする報道は

「想定外」と言うが

その想定外の事態を引き起こしたのは

赤ちゃんポストの設置に対し

賛否両論ばかりを報道した機関に一因があるとも思うのだが・・・

元々、今回の慈恵病院の赤ちゃんポストに入れられるのは

生後2週間以内の子供という条件があることはほとんど伝えられていないのではないか?

今回の父親もそのことを知らなかったのかもしれない

世間一般で言う「赤ちゃん」は生後2週間以内と考えないのが普通だ

さらにポスト内には

親向けの同ポスト設置施設や児童相談所などの連絡先が記されたメッセージカードが用意され

後々、後悔して親であることを名乗り出る際に役に立つ配慮もされていることなどもほとんど伝えられていないように思う

そもそも

今回、慈恵病院が同ポストを設置した背景には

昨年から今年にかけて

熊本県内で3件の捨て子事件があり

命を落とすケースもあったためだ

こんな設置者の「大切な命を救いたい」という思いとは裏腹に

慎重に伝えなければならないことを伝えず

間抜けなコメンテーターの話が中心のテレビ各局の報道姿勢との間には問題に対する考え方の温度差を感じずにはいられない

もちろん

子供の命や人生に関わる問題だから

賛否両論があるのは当然だと思う

反対意見の多くは

育児放棄を助長する可能性があるというものだったり

保護責任者遺棄罪や児童福祉法、児童虐待防止法に違反する恐れがあるというものらしい

確かに

育児放棄が許されるとは思わないし

「育てられないなら生むな!」という意見も当然かもしれない

しかし

一番大事なのは「命を守る」ということではないのだろうか?

仮に

赤ちゃんポストに子供を置いていった親が

赤ちゃんポストが無かったらちゃんとした育児が出来るのだろうか?

毎年、暑くなるとパチンコ屋の駐車場とかの車の中に放置され亡くなる子供のニュースが伝えられ

虐待され保護される子供のニュース

虐待され殺された子供のニュースは後を絶たないのが現実だ

事件が発覚して保護者としての親の責任を追及しても

虐待で心身に傷を負った子供の心は元には戻らないだろうし

亡くなってしまった命は取り返すことは出来ない

生まれてくる命は親を選んで生まれてきたわけではない

親の責任を論ずる前に

子供の命を守る方が先ではないかと私は思う

「生んだら責任を持って育てる」は確かに理想論だ

だが、現実にはそれが出来ない人がいることも事実だ

そんな親の子供たちに対し

「あなた達は運が悪かったんだよ」と言えるだろうか

子育てが満足に出来ない親が増えていることは

社会全体の問題であり

「こうのとりのゆりかご」は

その一部の助けでしかない

そのことだけを取り上げて賛否両論を戦わすことよりも

教育の問題、マナー等の問題など社会背景をもっと真剣に考えなければ何も解決されないのではないか

安部総理をはじめ関係閣僚は「児童相談所を活用して欲しい」というが

有効活用されなていない機関では意味が無いと思わないのだろうか?

問題が起きると閣僚や役人は「関係機関を利用して欲しい」と言うが

有効活用されない機関では存在意義はなく

いかに現実に合った機関にし

また、利用されやすい機関していくことも大事なことではないだろうか

施設を作ったら後はほったらかしという姿勢は

子育て放棄と似ていないか?

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コメント

安部首相が「赤ちゃんポスト」という名前に抵抗を感じる、という発言がありました。
果たして名前がいけないのでしょうか?
総理大臣として面と向かって問題に取り組むと言うより、問題をすりかえているとしか思えませんでした。
本質は名称や呼び名なんかどうでもいいことだと思います。

投稿: cuore | 2007/05/19 20:57

cuoreさん

コメントありがとうございます
おっしゃる通りだと思います
大事なのはネーミングではなく
親が責任を持ってちゃんと子育て出来る世の中にすることだと思いますし
子育て出来ない親が増えている現状では
虐待等から幼い命を守れるような仕組みを作り
不幸な事件が起きないよう努力することこそ政府や自治体の仕事のはずだと思いますね
民間の病院が世間の非難を浴びながらもこういう施設を作らなければならなかったことに
安部総理や関係閣僚が他人事のようなコメントしていることこそ問題だと思いますよ

投稿: カー助 | 2007/05/19 22:07

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