結婚理由
それは十数年前のこと
バブル期で仕事も忙しく
私は毎日21時や22時頃帰っていた
疲れて帰り、食事をして風呂に入って寝る日々が続いていた
その日も
いつものように帰り
私はネクタイをはずし着替え
妻はその間に食事の支度をしていた
そこへ
小学1年生か2年生だった娘が私のところへやって来て
「お父さんは何でお母さんと結婚したの?」と聞いた
「うん?」と思ったが
私は軽い気持ちで
「お母さんが結婚しようと言ったからだよ」と笑いながら答えた
娘は「ふ~ん」と、わかったのだかわからないのだかという返事をした
「他に何か聞きたいことはあるの?」と私が言うと
「それだけでいいよ。おやすみ」と言い自分の部屋へ入っていった
そして、食事の支度ができて
私は食事をし
向かい合って座ってお茶を飲んでいた妻が「○○○(娘の名前)が『お父さんは何でお母さんと結婚したの?』って聞かなかった?」と聞いてきた
「うん、さっき着替えてる時に来て聞かれたよ」と答える私に
「それで何て答えたの?」と妻
「『お母さんが結婚しようと言ったから』って言ったよ」と答えると
「え~」と言う妻
話を聞くと
その質問は、学校の宿題だという
「作文か何かにされて参観日に読まれでもしたら嫌だなぁ」という妻
「本当の話だからいいんじゃないの?」と笑いながら言う私に
「何でも本当のことを言うのがいいとは限らないよ」と反論が返ってきた
「そう思うのなら、先に『宿題でこんな質問されるから』と言ってくれればよかったのに」と私は言ったのだが
すでに後の祭り
私が「ところでお前は何て答えたの?」と聞くと
「私はちゃんと『お父さんは、優しく頼りがいがあったし、昔はかっこ良かったしね』と答えたわよ」と言う妻
まぁ、それがちゃんとしているか、あるいは低学年の小学生への答えとして適当かは少々疑問でもある気がするのだが・・・
その後、「ヤダな~」をしばらく連発していた妻が
「明日の朝、『本当はね』って、もっともらしいことを言わない?」と私に提案してきた
私は「どこのうちも同じじゃつまらないからいいんじゃないの?」と笑いながら言ったのだが
それでも「ヤダな~」が続くので
「俺がお前と結婚しようと思ったのは、小さなことをジクジク気にしないところなんだけどな~」と私がとどめの一言
「そんなうまいこと言うのなら、娘に聞かれた時に言ってくれれば良かったのに・・・・」と、まだ言う妻
「一晩寝たら嫌なことも忘れられる立ち直りの早さも好きなところなんだけどな~」と言う私に
やっと諦めたようで「もういいよ」となった
世の中には
私以上に正直なお父さんもいるだろうから
「お前が出来ちゃったから」なんて答える人だっているんじゃないだろうか?と思うのは私だけかな?
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コメント
私も、この質問しました。
学校の宿題ではなかったですけれどね。
「お前が出来ちゃったから」
私は、これだけはしたくないと思いました。
できちゃった婚がいけないというのではなくて、それを理由に結婚するのは、後々後悔することになるのでは?と思うからです。
女は、それを武器にすることもできますけどね!
カー助さん、できちゃった婚でしたら、ごめんなさい。
投稿: チエちゃん | 2007/12/18 20:29
チエちゃん
コメントありがとうございます
チエちゃんの質問にはどんな答えが返ってきたのでしょう?
「出来ちゃった」が後押しで決断になる人もいるでしょうから
それはそれでいいのかと思います
2人のことは2人がよければいいのでしょうからね
私は出来ちゃった婚ではありませんよ
2度の○○○で2人出来ましたから100発100中ですが・・・(笑)
おまけに、男の子と女の子ですから器用?(大笑い)
投稿: カー助 | 2007/12/18 21:52